オンラインアトリエでは、お二人にぴったりな指輪をお仕立てするために、
何度かご相談を重ねることがございます。
ご相談を重ねる度、デザインの好みやこだわりがたくさん見つかっていき、
身につけるときのイメージが形づくられていきます。
今回は、「どんなデザインがいいか、自分たちも好みがよくわかっておらず、相談がしたい」と
オンラインアトリエにお越しいただいたお客様の指輪のご紹介です。
オンライン通話の相談で、ご自身の好みやこだわりを探す
1回目のご相談では、今ある好みやご希望を伺い、気に入っていただいたデザインをご紹介します。
お二人は、
・キズが目立ちにくいマットのデザインが良い
・指輪の形はなるべくお揃いにしたい
・長く身につけるので飽きのこないデザインが良い
と、いくつかお好みがございましたね。
指輪のつくりや仕様だけでなく、身につけた時の印象や、
デザインの意図などをお話してお二人のこだわりポイントを深掘りしていきました。
好みを探していく中でコンビカラーに興味を持ってくださいましたね。
お二人に合った指輪のイメージが具体的になっていくと、
指輪選びの楽しさもひとしおです。
ご自宅で試着することで見えてくる、指輪のある生活
実は、お二人は1回目のご相談で《アルページオ》というふたつの金属を張り合わせたデザインも検討されていました。
しかし、ご自宅で実際に指輪を試着していただくと、
《ネーヴェ》というテクスチャのサンプルリングを見て、形は平打ちが良いということになりました。
《ネーヴェ》はイタリア語で“氷”という意味があり、
表面は氷のような風合いを意識したテクスチャです。
キズが目立ちにくい部分と、マット加工でありつつも
氷のようなきらめきも感じられる所を気に入ってくださいました。
《ネーヴェ》の深みのあるテクスチャに、すっきりとした平打ちがピッタリで、
お二人も「実際つけると違いますねえ」と仰っていましたね。
実際にご自身のお手元に合わせることで、
質感や指輪の存在感など、さらにお二人中のデザインが深まっていきます。
また、ご自宅でゆっくりご試着していただけるので
結婚指輪のある生活を体感していただくことができます。
試作リングを通して、完成のイメージを整える
2回目のご相談を通して、《クアトロ》というデザインをベースに
マット加工とコンビカラーを加えていくデザインに方向が決定しました。
お二人は《ネーヴェ》を気にって下さっていましたが、
結婚指輪らしく鏡面仕上げにするべきか…と悩まれていたので、試作リングをお仕立ていたしました。
実際にお選びいただいたデザインを見ていただくことができ、
本番の制作を始める前に微調整をしていただけます。
そうして完成した指輪は、時間をかけてお仕立てしたからこそ、
たくさんの想いが詰まったものになります。
お二人の指輪も、シンプルな形の中に
マット加工やコンビカラーなどこだわりを込めて
世界に一つだけの結婚指輪になりました。
ご納品の際も、仕上がりをとても喜んでいただけて、私も光栄でした。
大切な指輪だからこそ、時間をかけてお仕立てしてみてはいかがでしょうか。
つくり手 小野寺