凝ったデザインが好きなお二人は、《パルケット》を気に入ってithへお越しくださいました。
試作リングのお仕立てを通して、彫り模様のデザインだけではなく、
着け心地や幅感など、たくさんのこだわりが詰まったデザインとなりました。
お二人の理想に近しいデザインを探す
細くて王道の結婚指輪とは違う、個性的なデザインを探されていました。
中でも気に入っていただいたのは、《パルケット》でした。
キラキラと輝く、フラットな和彫りの模様を気に入ってくださいました。
《パルケット》は“寄木細工”という意味があり、日本の伝統技法を使った和彫りのコレクションです。
交互に彫り模様が入り、模様の縁にはミル打ちの装飾が施されています。
縁取られることで整った印象となり、結婚指輪らしい緊張感も感じられますね。
着け心地と彫り模様へのこだわり
つけ心地も重視されていたお二人は、
形状を四角い平打ちから「しのぎ」という形に変更しました。
平打ちの角を面取りしたような形状は、シャープな印象を残しつつも、指あたりが優しくなっています。
ベースを《トレモロ》とうコレクションにし、指輪の幅をアップしてパルケットの彫り模様を施しました。
シャープな印象も残しつつ、着け心地も叶えたデザインです。
形状や着け心地の確認のために、試作リングをお仕立てしてから、
本番制作へ臨むことになりました。
本番制作前の微調整
試作リングが完成し、お二人と再度ご相談を重ねていきます。
試作リングをご試着していただきながら、デザイン・サイズ、刻印についてデザインの微調整を行います。
幅が太くなると、見た目の印象が変わるだけでなく、サイズも合わせて変更する場合があるためです。
サイズゲージを二つ着けて計測していただきながら、サイズの調整を行いました。
男性のデザインも、実際のお手元に合わせて幅を4.0mmから5.0mmに変更。
よりお手元に合うような幅感にしました。
そうして完成した指輪は、デザイン・着け心地・幅感、お二人にぴったりの結婚指輪になりました。
時間をかけてお仕立ていただいたからこそ、好みとこだわりの調和の取れたデザインになったのだと思います。
これからお手元で、より一層お二人だけの指輪に育てていってくださいね。
つくり手 小野寺