結婚指輪=左手薬指が定位置として知られていますが、なぜ「左手」の「薬指」なのか理由をご存知ですか?諸説ありますが、ヒントは「心臓」そして「離れない」です。
この記事では、結婚指輪&婚約指輪が左手薬指に着けられるようになった、歴史やエピソードをを紐解きます。
結婚指輪のはじまり
左薬指に結婚指輪を着ける理由には諸説ある中、最も有名なのは『左薬指には心臓と繋がる太い血管があるから』という説です。
古代ギリシャ時代において、身体の中心にある心臓は感情を司る部分であり、薬指はそんな心臓に繋がる特別な場所であると考えられていました。
『命をもって永遠の愛を誓う』という意味を込めて、左薬指に指輪を着けるようになったと言われています。
また、永遠や輪廻の象徴である『円』を身に着けることで、『永遠に相手の心と繋がる』という意味も込められています。
そして、9世紀のローマ教皇ニコラウス1世が、指輪を着けることを『結婚の証』としてみなしたことが、夫婦となる二人が結婚指輪を交換する慣習の起源と言われています。
その後13世紀になると、婚約指輪と結婚指輪は分けて考えられるようになり、ヨーロッパの貴族の間では、指輪交換する風習が一般化しました。
そんな結婚指輪の存在が日本へ伝わったのは、それから約500年後の江戸時代後期。
長崎へ居住したオランダ人が結婚指輪の風習を伝え、明治時代に入り、鎖国の終了とともに広まったそうです。
そして大正時代には、『夫婦になったら結婚指輪を身につける』という文化が定着しました。
中国での言い伝え
中国では、指は『自分との関係性』を表すとされています。
・親指:両親
・人差し指:兄弟
・中指:自分
・薬指:恋人
・小指:子供
いずれは成長や独立で家族のもとを離れるときが来ても、恋人・パートナーとは永遠に結ばれていられるように。
そんな思いが、結婚指輪を薬指につける由縁と考えられています。
そして、この素敵な言い伝えには、自分の手で確かめる方法があるのです。
まずは、両手の同じ指先同士を合わせてみてください。
次に、第二関節同士がくっつくように中指だけを内側へ折り曲げます。
そして、中指はつけたまま、他の指を親指から順にゆっくり離します。
すると、どうでしょう?
親指、人差し指、小指は簡単に離せても、薬指だけは離すことができなかったはず。
薬指が離せないのは、恋人・パートナーとは一生を共にするから。ロマンチックな言い伝えですね。
実用性も理由のひとつ
世界規模で見ても、右手が利き手である人は90%ほど。
特に右利きの人にとっては、左薬指は両手の10本の指の中でも、一番使うことの少ない指だといえます。
日常生活の中でも衝撃や負荷がかかりにくいため、傷や歪みのリスクが抑えられたり、作業などの邪魔になりにくいことも理由のひとつです。
とはいえ、左薬指に着けなければいけないルールはありません。
国や文化が違えば、結婚指輪を着ける指も変わります。
指輪を着ける人にとって、負担のない場所に着けるのが一番ですね。
指輪に想いやこだわりを込める
洋服や気分で着け替えるファッションジュエリーと違い、婚約指輪や結婚指輪は、永く身に着ける特別なもの。
お二人が最初に迎える人生の節目にふさわしい指輪を選びたいですよね。
ithでは、アトリエにいるつくり手がお二人の担当として指輪選びのサポートをいたします。
想いやこだわりをたくさん込めた、お二人だけの指輪を制作していきましょう。
つくり手 櫻井
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[ご参考]
- ithのアトリエ