【指輪へのこだわり】多面の鍛造リング

温かみの宿る多面のデザイン


ithのコレクションには、シンプルな鏡面仕上げの結婚指輪と、表面が艶消しや、オリジナリティある風合いのテクスチャが入った結婚指輪、大きく分けると2種類のデザインがあります。

風合いのある結婚指輪の中でも特に、多面のデザインは、職人の手仕事で1点ずつ仕上げるため指輪に温かみが宿ります。

ithでは多面の指輪だけでも15種類のデザインを用意し、身に着ける人らしいお気に入りを見つけてほしいと思っています。



鍛造製法でつくる多面のデザイン


鍛造製法にこだわったつくり方の指輪の中にも、多面の結婚指輪が2種類あります。

機械工作による精密さと強度、手仕事の温もりの両立された凹凸のある多面を金槌やヤスリという道具を使ってランダムに仕上げていきます。




Legna《レグナ》


イタリア語で、薪や焚き火という意味のあるレグナ。木の幹のような質感があり、自然体で素直な気持ちになれる焚き火の魅力のように、飾らず自然体な夫婦でいつまでもいてほしいという願いを込めています。

金槌を使ってつくる凹凸の模様を‘槌目(つちめ)’というのですが、レグナは金槌で何度も表面を叩いて多面の風合いを出していきます。縦に細く並んだ模様は、先端が尖った金槌を使い1模様ずつ慎重に槌目を刻んでいきます。



ランダムに金槌でつくる模様は簡単なように見えて、実は難しい技術です。

金槌を指輪に打ち付ける力加減、指輪に対して線の角度が縦にまっすぐに入るように、叩くと金属が伸ばされて指輪の号数が大きくなっていくのですが、指定の号数を超えないように1周にわたり槌目を満遍なく入れる、などいろいろなことを考えて一打一打槌目を刻む作業は、とても緊張感があります。

槌目を打った後も、打った面にホーニングというマットな質感のテクスチャを重ねてかけ、指輪の側面は鏡面仕上げ加工を施し、メリハリを出しています。

このメリハリを出す一手間の工程が、完成度を高めるための工夫です。

Legna《レグナ》コレクション



Croccante《クロッカンテ》




パリッとした見た目が名前の由来で、ヤスリという道具で削り出してつくる多面の結婚指輪です。

丸みのある甲丸形状の指輪を切削の工程で整形したあと、手仕事で1面ずつ削って模様を加工していきます。多数の面を全て平らにしながらエッジを出していく作業は、熟練の職人の技術力が不可欠です。

ベースとなる指輪は旋盤という機械を使って幅と厚みの精度を出し、その後の工程は職人の手で指輪を仕上げていく。まさに機械加工と職人技の組み合わせによって完成するこだわりのコレクションです。

ピンクゴールドの指輪の中央には、ダイヤモンドの両サイドへ2本ずつ、横長の線を装飾として入れる‘燕尾留め(えんびどめ)’をしました。燕尾とは、つばめの尻尾のことで結婚式で新郎が着る燕尾服も、つばめの尻尾のように後ろ側が二股になっています。

つばめは、夫婦円満や家が栄えるなど縁起のいいモチーフとして昔からジュエリーでもモチーフに用いられてきました。細身の指輪に燕尾留めがアクセントを加えてくれます。

Croccante《クロッカンテ》コレクション



機械加工と手仕事の融合


鍛造リングというと、金属を鍛えて強靭な指輪にするイメージがあると思いますが、ithの鍛造リングは強いだけでなく、手仕事の温かみや職人の技術力がたくさん詰まっています。より高いレベルのものづくりに挑戦するための新しい鍛造製法で、見た目のお洒落さや、可愛らしさだけでなく上質なものづくりの力も感じてもらえたら嬉しいです。


ithの鍛造コレクション


つくり手 高橋亜結


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