9世紀ヨーロッパにはじまる結婚指輪の歴史。
マリッジリングの起源はヨーロッパ。
ヨーロッパでは、古来ローマより、指輪はとてもポピュラーなアクセサリーだった。
女性だけでなく男性も皆指輪をはめていたらしい。
特に、日本の印鑑にあたる印台リングというものは、立場ある人はみな身につけ、実際に契約等の際に印鑑として使用していた。
その頃から、指輪には契約というものを象徴したアイテムだった。
時は下って9世紀、ときのローマ教皇ニコラウス一世が、はじめて結婚指輪を贈ったとされている。
1027年の文献には、花婿は花嫁に金の指輪を贈り、花嫁は花婿に鉄の指輪を贈ると書いてある。
13世紀には、ひろくヨーロッパ中に結婚指輪交換の風習が一般化し、結婚式において指輪交換をすることも儀礼化された。
その頃の木版画や挿絵には、結婚指輪交換の場面を描いたものが多く残っている。
特に女性は、結婚指輪を愛の証として、一生涯外してはいけない。
もし外したならば災いや不和が家に舞い込み、
そして夫の妻への気持ちはどんどん失われていくだろうと、なかば呪詛的な話もあったみたい。
日本には、1970年代に本格的に風習として入り、すぐに一般化した。
いまでは、99%以上のカップルが結婚指輪を購入するといわれており、名実ともに私たちの文化となった。
長い歴史を持つ結婚指輪のおはなし。
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