《リメイクのご相談は表参道アトリエにて承ります》
“結婚25周年の記念に、婚約指輪のリメイクをしたい”と、ithのオンラインアトリエにお越しいただいたきましたね。
遠く離れた場所でも、オンラインを通じてたくさんお話を重ねながら、デザインを決めていきました。
“センターダイヤモンドを守ってくれるようなデザインで、結婚指輪とぴったり重ねづけもできるものがいい。”
そんなご希望と、女性のお好みにぴったりだったのが《アナベル》という婚約指輪でした。
《アナベル》は”取り巻き” と呼ばれるデザインで、中心のダイヤモンドを小さなメレダイヤモンドで1周取り囲んだデザイン。
白アジサイをモチーフにしており、華やかで上品な印象とシックな大人の雰囲気が醸し出されます。
お話をしていくと、実は婚約指輪のリメイクは2回目とのこと。
「夫から贈られた物だから毎日身に着けたい」
その思いから、10年以上前に石座の高さを抑えたデザインにリメイクされたそうです。
そのときのデザインも良かったけれど、デザインについての要望をうまく伝えられず、少し心残りもあったそう。
今回は細かなこだわりも大切にしたいという想いから、試作リングのお仕立てをしました。
着け心地や指輪の幅など、これからも長く身に着ける点を考え、吟味されていましたね。
試作を経て、本制作ではアーム部分の厚みを増やし、指輪の内側に丸みを持たせる”内甲丸”という加工をプラス。
着脱もストレスなくしていただけるようなアレンジを加えました。
そうして完成した指輪は、デザインだけでなく、指馴染みのよさも叶えた指輪になりました。
「とても美しく甦りました。この指輪と再び、主人と共に歩んでいきます」
ご納品後には、このようなメッセージをいただき、つくり手として、とても幸せな気持ちになりました。
結婚25周年である銀婚式は、新しい夫婦生活が始まる門出のお祝いでもあり、「磨けば光るいぶし銀のような奥深い美しさ」の銀に例えられています。
気持ちを新たに、指輪もずっと愛着を持って身に着けられるように。
生まれ変わった指輪とともに、またたくさんの思い出を刻んでいってくださいね。
ますます仲の良い夫婦でいらっしゃれるよう、末永い幸せを心よりお祈りしております。
つくり手 小野寺