大事にしまわれていた、お母様の婚約指輪。
「母の存在をいつでも身近に感じられるように、できるだけ身につけたいんです。」と
一緒にアトリエにお越しいただきましたね。
そのご要望から、より普段身につけやすいデザインに
ダイヤモンドをお留め直しすることになりました。
思い出を司る、香りをイメージしたデザイン
何かの香りを感じた時、
思い出やその時の感情がふと思い出されたことはないでしょうか?
香りは人の記憶と深い結びつきがあるそうです。
お選びいただいた《フューメ》は、フワッと漂う香りをイメージしたデザイン。
緩やかな優しいカーブを気に入ってくださいましたね。
ご家族の思い出が詰まった指輪に、
思い出を呼び起こす、香りをイメージした《フューメ》をお選びいただいたことも
なんだか偶然ではないような気がします。
着けたときに薬指の結婚指輪に寄り添うように、
婚約指輪はお隣の中指に合わせてお仕立てしました。
指輪のお預かり
指輪のリメイクには、
「石が割れてしまうかもしれない」というリスクがつきものです。
ご家族の思いの詰まった大事な指輪。
お預かりする際には、身の引き締まる思いがしたことを今でも覚えています。
だからこそ、無事に完成した
指輪の仕上がりをお二人に喜んでいただけたときは
つくり手もとても嬉しく、喜びもひとしお。
指輪を身に着けたお二人の笑顔に、とても安心いたしました。
これからも、そばで見守ってくれますように。
ご家族のあたたかな願いが込められた、
素敵な指輪とのご縁をいただきありがとうございました。
末永くご愛用いただけますよう、
アフターケアもいつでもお待ちしております。
つくり手 角埜