初めて男性がithのアトリエを
訪ねてきてくださったのは、
2年前のクリスマス前。
吐く息が白くなり始めた吉祥寺の夜でした。
女性のために選ぶプロポーズリング
クリスマスのプロポーズに向けて
指輪をお探しだった男性。
プロポーズのシチュエーションや
段取りをご相談しながら、
一番思い出に残るプロポーズの方法を
模索していきましたね。
お相手さまのことを一番に考えて選ばれた
《プロポーズリング》。
クリスマスを過ぎてすぐ、
プロポーズ成功のご連絡をいただいた時、
とて温かい気持ちになりました。
二人で選ぶ結婚指輪
年が明けてすぐ、
今度はお二人お揃いで結婚指輪を選びに、
アトリエを訪れてくださりましたね。
「形や質感に個性が感じられるものにしたい」
というイメージをお持ちだったお二人。
その個性が一番強く感じられた《ボーラ》が、
お二人共通の一番のお気に入りとなりました。
もこもことした泡をモチーフにした
フォルムが唯一無二の存在感を演出してくれます。
職人の手仕事の温かみを
気に入ってくださっていたお二人は、
表面の質感もハンドクラフトを感じる
《ネーヴェ》にアレンジしました。
女性はダイヤモンドを1pcにアレンジをし、
お好きだった《ネーヴェ》をしっかりと
楽しめるデザインに。
誰とも被らない、
お二人のオリジナリティが光る
ペアになりましたね。
普段はよく喧嘩をするというお二人。
「実は今日も意見が合わなくて
喧嘩するんじゃないかと心配していたんです。」
実際は、ご自身の意見も伝えながら
終始お相手の意見にも耳を傾け、
常に「二人で」着ける指輪を探されていましたね。
と嬉しそうな男性の表情が印象に残っています。
結婚指輪とのご対面
銀座アトリエ在廊となった私に合わせて、
ご納品は銀座アトリエまで足を運んでくださいました。
お二人はご納品までの間、吉祥寺にあるithの工房で、
指輪制作の体験に参加してくださっていました。
実際に手を動かしてみることで、
職人の手仕事の緻密さを実感できたというお二人。
より一層愛着の湧く指輪になったのではないでしょうか。
完成した指輪をお互いの指に通し、
嬉しそうに笑い合うお二人が眩しかったです。
結婚式前のメンテナンス
そしてご納品からしばらくが経った先日、
結婚式を挙げられるとのことで、
指輪のメンテナンスに来てくださりました。
「どこに行っても褒められるんです!」
そう、嬉しそうにお話ししてくださりましたね。
結婚式や、ご新居のこと、
そして未来のお子様のお名前のことなどで
お話しは弾みに弾み、時間が経つのもあっという間です。
こうして指輪を通して
お二人の人生の歩みをご一緒できることが、
つくり手にとって特別な時間です。
またいつかお二人の歩んできた軌跡のお話を、
アトリエで聞かせてくださいね。
どうか末永くお幸せに。
つくり手 長利