初めに「シンプルなリングを探しています」と、
お二人はお話ししてくださいましたね。
積極的にたくさんのリングを着けていく女性と、その姿を楽しそうに見守る男性。
お二人が作り出す空気感は、
優しくて、透明な水のように澄んでいて、
私の心まで清らかにしてくださいました。
そんなお二人が、何度もアトリエに足を運び、
たくさん悩みながら選んだリングは、Cantabile《カンタービレ》。
“歌うように”や“美しく”と表現される、
音楽記号からつけられた名前の通り、
なめらかに流れるフォルムが、パッと目を引くリングです。
男性さまは、緩やかに中心へ向かって、
リング表面をシェイプさせた形。
中心には1本、細く斜めにラインを入れています。
女性様は男性さまのリングに入れたラインと同じ方向に、
リングの中心をキュッとひねった形。
正面をしぼる事で、
着けた指を綺麗に美しく見せてくれます。
左右に3石ずつ留めたダイヤモンドも、お気に入りのポイントです。
リングのご納品日は、お二人のご入籍日でもありました。
その日は“母倉日”という、
「天が人を慈しむ日」といわれている吉日。
何事にも吉ですが、
特に婚姻関係が大吉な日だそうです。
清らかなお二人に、とてもぴったりな日だと感じました。
“歌うように美しい”幸せが、
これからも末永く、お二人と共にありますように。
つくり手 / 平島 郁美
Female:結婚指輪《カンタービレ》/Pt900(プラチナ)