今回結婚指輪をお納めしたのは、
ithのメインビジュアル撮影で
カメラマンさんよりご紹介いただいた
照明技師さんです。
初めてお世話になった
“照明技師”さんの役割は、
カメラマンさんの意図に合わせて
照明をコントロールすること。
被写体である
指輪の魅力を引き出す美しい光を
あっという間に生み出すお仕事ぶりは、
まるで魔法のようでした。
ithからのメッセージを、
カメラマンさんとともに
光で表現してくださった
プロフェッショナルです。
初めてお会いした春先から時を経て、
師走の銀座アトリエを
プライベートで訪ねてくださいました。
お仕事がご縁で知り合った方が
ithに結婚指輪制作を
お任せくださることは、
本当に嬉しいことです。
大切な奥様とご一緒の、
特別な結婚指輪選びに
携わらせていただきました。
カーブのかかったデザインや、
着け心地に注目してくださった
お二人が選ばれたのは
Rosa《ローザ》でした。
“ゴールドでシンプル”
という奥様のご希望にぴったりの、
見た目も着用感も心地よい
ツイストが特徴の結婚指輪です。
婚約指輪の
Solitaire《ソリテール》 に内側には、
ご入籍記念日とともに
“ご旦那様から奥様へ”という
手打ち刻印を施しました。
試着を重ねつつも、1時間ほどで
テンポよく指輪を選ばれたお二人。
2ヶ月弱のお時間をいただき、
指輪をお仕立てしました。
完成した指輪をお渡しする時間は、
つくり手にとっても
期待と不安が入り混じるひととき。
お二人が笑顔を見せてくださり、
安堵とともに
祝福の気持ちに包まれました。
指輪を着けたまま帰られる
お二人を見送るエレベーターホールで、
旦那さまはちらりと
ご自身の左手を見遣りました。
お仕事中の顔、
プライベートのご様子、
そしてまたひとつ
新たな表情に出会い
お二人のご多幸を強く願いました。
次にお会いしたときには、
真っ先に左手を見てしまいそうです。
つくり手 / 高橋 亜結