婚約指輪は、
女性だけが身に着けるもの。
それと当時に、
お二人の結婚の約束に
かたちを与えるものでもあります。
着ける方と、贈る方。
お二人で選んだ思い出とともに
ひとつの婚約指輪をお仕立てしました。
女性からいただいたのは、
“日常的に身に着けやすい指輪”
というご要望でした。
真っ先に女性が手に取られたのは、
さりげなくクラシカルな
Arrow《アロー》のデザイン。
ミルグレインの縁取りから
中心に向かってくぼみのついた、
婚約指輪には珍しいデザイン。
美術を学ばれていた女性は、直感を重視。
デザイン選びには
迷いがありませんでした。
デザインが決定すると、
“ダイヤモンドを大きめにしたい”
とおっしゃる男性。
お二人の出会いは学生時代に遡り、
男性もまた美術を学ばれたそうです。
上品で控えめなムードを大切に
バランスを見ながら選んだのは、
一回り大きめのダイヤモンド。
お二人のセンスが、
ひとつに重なりました。
“もう少し、婚約指輪らしく”
その言葉から、指輪に対する
男性の特別な思い入れが
ひしひしと伝わってきました。
オーダーメイドに興味があり、
じっくりデザインを決めたいと
アトリエを訪れてくださったお二人。
一緒に選んで、決めて
特別な婚約指輪が仕上がりました。
目を引くけれど、目立ち過ぎない。
上品な華やかさが、
大人っぽいお二人の雰囲気を
そのままかたちにしたような仕上がりです。
つくり手 / 遠藤