【ithのものづくり】を体験できる、吉祥寺工房の見学会がはじまりました

 

工房へお客様をお招きしました


ithの工房が吉祥寺に移転して、3ヶ月が経つ1月末。初の試みとして、お客様の工房見学&体験会を実施しました。


ご参加いただいたのは、神奈川在住の普段は横浜元町アトリエへお越しのお客様。足を伸ばして、吉祥寺の工房とアトリエを訪ねてくださいました。



つくる・伝える・つながる

 

“職人とお客様が一体となるものづくり”
ith
が掲げる理想を実現するため、アトリエではリングアドバイザーである“つくり手” が、お客様の思いと職人の技術の架け橋を担っています。


理想の指輪を手にしたお客様の喜びと、制作した指輪が笑顔をつくる職人の喜び。ひとつの指輪を共有していながら、お客様と職人には、これまで直接触れ合う機会がありませんでした。


“指輪への思いを、
お客様・つくり手・職人で分かち合えたら、
指輪にもっと親しみが湧くのではないか”

そう思い至り、ithの工房や指輪制作の様子を、お客様に体験していただく試みをスタートしました。



指輪をつくる工程

 

まずは工房長の石川から、工房内を巡りながら指輪の工程についてご説明を。


指輪の工程に加えて、自身の大手国内ブランドでの職人経験を踏まえ、ithの指輪制作がユニークである点をお話しました。

既製品の指輪は、職人にとって“誰が身に着けるか分からない指輪”です。しかし、ithの指輪はすべて完全受注生産なので、指輪を制作する時点でその持ち主が決まっています。


お客様それぞれの受注票には、ひとつひとつにこだわりのポイントやご希望がびっしり。こちらのお客様の指輪も、ゼロから組み上げた工程をひとつずつ積み重ね、徐々に完成したことをお話しました。

途中、お客様より“指輪は全部ここで作っているのですか?” とご質問をいただきました。


現在ithにはアトリエが8つあり、ありがたいことに毎日たくさんのオーダーをいただいており、常にクオリティの高めながら様々なご要望に応えられるよう制作体制の強化に努めています。

そのため、山梨・新潟など遠方も含む、様々な技術を持つ職人さんに制作をご協力を仰ぎ、外部のプロフェッショナルと力を合わせて全8アトリエ分の指輪をオーダーメイドで制作しています。



指輪を手掛けた職人との制作体験


指輪制作の流れをお話した後は、いよいよ指輪の加工体験。

レクチャーを担当した職人の引間は、お客様の指輪制作の担当者。ジュエリー教室で講師を務めた経験もあります。

手掛けた指輪がお客様の指に馴染む姿を目にし、とても嬉しそうでした。

お客様がお持ちの結婚指輪 Tsutime Seifu《槌目 清風》に合わせて、今回は槌目加工と手打ち刻印を体験していただくことに。

まずは槌目加工の体験からスタート。


ハンマーを一定の力で指輪に振り下ろし、美しい模様を作り出します。
作業自体はすぐに真似できても、いざ模様を打ってみると、思ったようには仕上がりません。何度も繰り返し、気づけばお客様も作業に没頭

向かって左側は実際の結婚指輪。右側は、体験で完成した槌目模様です。

槌目加工の後は、手打ち刻印体験を。

フォントも豊富な機械仕上げの“レーザー彫り” とは違い、手打ち刻印は人の手で施します。

スタンプを押すような仕草ですが、金属は硬いので、一文字一文字を均等な圧で欠けることなく印字するのは至難の業。


熟練の職人でも、都度緊張感をもって作業を行うそうです。

“難しい~!” と、思わず声を漏らしたお客様でした。



体験を終えて


工房移転のBlgo記事 ご覧になり、自ら見学のご希望をくださったこの日のお客様。
槌目加工も手打ち刻印も、集中して取り組まれ、“こんなに長い時間やらせてもらえると思わなかった” とおっしゃいました。

また、“どうやって指輪が完成するか、具体的に考えたことがなかった” とも。

アトリエでお客様とつくり手がデザインを決めた後、指輪がひとつ完成するまでに、材料の仕入れ・制作工程の計画立て・宝石の選定・複数の職人への手配・スケジュール管理、そして完成した指輪の検品など、たくさんの人の手を介しています。

ものづくりの現場に触れることで、ご自身の指輪がかたちになる過程にも興味をお持ちいただきました。

ithの歩みとお客様の喜び


指輪制作だけでなく、ithの歴史にも興味を持ってくださったお客様。吉祥寺に再び工房を構えるまでのエピソードもお話ししました。

2014年、吉祥寺アトリエの1Fにひっそりとオープンしたith。代表の高橋亜結がひとりで切り盛りする、アトリエ兼工房からスタートしています。

 

2番目の表参道アトリエのオープン以降、ithの生産拠点は東京の渋谷区に移転。

そして5年の月日が流れ、201911月から1Fはアトリエ・2Fが工房・3Fに生産事務と、吉祥寺は再びithのものづくりの場として新たなスタートを切りました。

都心から少し離れた吉祥寺は、街を愛し暮らしを楽しむ方の多い街。
通りがかりにithを知り、何年も経って結婚を機に初めてアトリエを訪れてくださる方も多い、ithを育ててくれた大切な街です。

横浜元町アトリエのお客様にとって、工房だけでなく、吉祥寺アトリエも初めて訪れる場所。横浜の大人びたブルーの内装と異なり、アンティーク感が強く、ものづくりの気配が漂う吉祥寺アトリエの様子も楽しんでいただきました。

指輪がぎっしり並ぶBOXを見つけたときに、“全部試着できるのがよかった” と、笑顔を見せるお客様。
初めての指輪選びで、気兼ねなく指輪に触れて試着を繰り返した記憶を、楽しそうに振り返ってくださいました。



今よりもっと、好きになる指輪


ithでは、“つくる、つなぐ” というキーワードを大切にしています。

お客様ご自身がデザインを考えてワクワクし、完成まで待ち遠しい時間を過ごす。その間に存在する指輪づくりの時間を知ることで、またひとつ指輪への思いが深まるのではないか。そんな思いから、工房見学をはじめました。

お客様の喜びと、ものづくりの喜び。
ふたつをつなぎ、身に着けるほど愛着の湧く結婚指輪をつくり続けます。

工房見学をご希望のお客様は、お気軽に担当のつくり手へご相談ください。

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