お二人がithにたどり着いたきっかけは、彫り模様が加工された結婚指輪を探していたことでした。
お祖母さまの持っていた指輪は、綺麗な和柄が表面に彫られたもので、
お二人はそんな結婚指輪に憧れてオーダーメイドで制作の出来るithにお越しくださいました。
具体的に「この柄にしたい」というご要望はお持ちでなかったため、
さまざまな事例を参考に、日本画のように「梅」「藤」「鶯」を彫り入れることになりました。
まずはざっくりとラフな絵柄を描いてイメージをすり合わせ、
次に実線で絵柄を描いて彫り模様のデザインを固めていきました。
お二人の指輪を重ねると、梅と藤の枝は繋がって見えるように、
2羽の鶯は向かい合うように絵柄が繋がります。
指輪の形は表面がフラットな《クアトロ》をベースに、
幅はお二人とも5mmにしました。
どちらも彫り模様をたっぷり見せるための工夫です。
彫り模様を入れる部分以外はマットなヘアラインテクスチャに加工し、
あえて全周には彫り入れないことで、それぞれの絵柄が際立つ仕上がりです。
リングトップにはお互いのお誕生石を星の飾り彫り留めでお留めしています。
指輪からお互いの存在を常に感じられるデザインに仕上がったのではないかと思います。
ご納品の際には仕上がりを気に入っていただけた様子。
お二人での生活も始まり、きっと幸せいっぱいなことと思います。
また仲良しなお二人にお会いできることを楽しみにしていますね。
つくり手 畑中・櫻井