アメリカ出身の男性と日本で男性と出会った女性。
お二人の結婚指輪をお仕立てしました。
お二人にはこれから新しい生活が待っていました。
男性のご都合で数年間アメリカへ戻ることに。
アメリカへ出発のお日にちが決まっていたため、
大急ぎでお仕立てしました。
お二人がオーダーメイドで実現したかったこと
お二人には大切にしたいポイントがありました。
一つ目は女性のおじいさまが描いたイラストを刻印すること。
二つ目は双子座のお二人は
表面へ異なるテクスチャを二つ入れたいというご希望です。
まずはイラストについて。
女性のおじいさまはイラストが得意で
絵を描くお仕事をされていたそう。
海外タッチの柔らかい笑顔のイラストを
紙に書いてもってきてくださいました。
おじいさまがお二人のことを想って描いたお顔を
どうしても入れたかったのです。
指輪はそもそもが小さい為、
お二人は幅の大きい《ロチア》をベースにすることに。
男性5.0mm、女性4.0mmのゆとりある幅の指輪です。
幅を大きくすることで、
お二人のイラストがとても目立つ仕様になりました。
職人による異なる二つのテクスチャを施して
双子座のお二人はテクスチャを二つ入れたいご希望。
ロチアの表面はithオリジナルのテクスチャで、
鉄板の上でごろごろと押しつけながら独特の質感を出します。
このヴィンテージ感のある加工をお二人ともお入れして、
もう一つ異なるテクスチャを
それぞれ気に入った加工を施しました。
男性はタガネという工具で叩いてつくる凸凹した”秋”の加工を。
女性は格子状に織りなす加工が綺麗な印象の
“メーゼ”の加工をお入れしました。
身につけていると自然と切り替わる風合いを
とても気に入ってくださいました。
二つのテクスチャを入れることはかなり難しい技術です。
それでも希望を叶えたいお二人の為に、
職人がプロとしての技術で
二つのテクスチャをお入れしました。
お二人のこれからを見守る指輪の完成
大急ぎでお仕立てした指輪は無事、お二人の手元に。
ご納品の際、刻まれたイラストを見て、とても喜んでくださいました。
海を渡った今ではアメリカで元気にしてらっしゃるでしょうか?
お二人は数年間、過ごした後、
また日本へ戻ってきたいとおっしゃってましたね。
これからのたくさんの変化を
ithの指輪と共にお二人で楽しんでいってくださいね。
つくり手 永田