マリッジリングを作っていて思ったこと
オーダーメイドでつくる、って本当に手間がかかると思った。
元になる型をつくっておいて、それを修正して使えば時間が短縮できていいよね。
しかしオーダーしてくれたお客様それぞれ微妙にかたちが違う。
幅や厚み、カーブの角度、表面のテクスチャー、ダイヤモンドが入ったり、
側面の仕上げを丸みを出すかシャープに仕上げるか、
組み合わせはほんと無限にある。
よくわかんないから無難なのにするか、とか、結局どれも同じだよね、と思っていたりする。
無限にあるから何を選んでいいのか分からなくなって迷子状態。
大丈夫、わたしがちゃんと導いてぴったりのリングをつくります。
洋服や靴、めがね、髪型は自分に似合ったものや心地のいいものを知っているのと同じように、
リングも似合うものがちゃんとあるんだよ。
毎日身につけるものだから、きちんと選んでほしい。
わたしのこだわりは、0.2mm単位でその人に似合うかたちをつくること。
指の形にあわせてリングの幅を決めるのも、
負担のない着け心地になるよう厚みを決めるのも。
0.2mm違えば見た目の印象も違うからね。
できあがったリングが身につける人らしいものになるように
気取らず、すっと指になじむような感覚を発見してほしい。
そのために0.2mmにこだわって制作している。
無限にある組み合わせのなかから
身につける人にとっていいかたち、を見つけることが制作者の責任だと思っているから
時間を惜しまずじっくり向き合おう。
つくり手 高橋亜結