▽ “迷子”のお二人がアトリエへ
“ピンとくる指輪がなかなか見つからない”
そうおっしゃりながら、
ふらりとアトリエへいらしたお二人。
国籍の異なるお二人は、
慣れ親しんだ文化やお好みはもちろん
体格やお手元の特徴もそれぞれ。
挙式を東京で済ませたら、
彼についてアメリカへ移られると
教えてくださいました。
▽ お気に入りとの出会い
まずはお好みを伺うために、
いろいろなデザインの指輪を
試着していただきました。
すると、思いがけず早々に
男性のお好みが見えてきました。
幅が太めの指輪を試着してみると、
しっくりくるご様子でした。
いろいろな太さが試せる
リング幅のサンプルをお持ちすると、
6.0mmの太幅タイプがお気に入りに。
“この指輪を持って帰りたいよ” と
ジョークが飛び出すほど、
イメージにぴったりでしたね。
指輪の質感は、セミマットに。
“ヘアライン”と呼ばれる
横方向の極細ラインを重ねた
テクスチャーに変えることで、
幅広のワイルドさに
落ち着きをプラスしました。
▽ もう、決まっちゃったの?
男性があっさりとお気に入りを見つけ、
女性は焦ってしまいましたね。
結婚指輪らしさもほしいけれど、
オーダーメイドと一目で分かる
個性も感じられる指輪にしたい。
そんなご希望をお持ちでした。
そして、
お気に入りに挙がるデザインには
“流れるフォルム” という共通点も。
そこでご提案したのは、《ローザ》でした。
薔薇の花びらがモチーフで、
ダイヤモンドが螺旋を描く
珍しいあしらいが特徴の指輪です。
上品で結婚指輪らしくもあり、
男性の指輪と質感もお揃い。
イエローゴールドで
色味も合わせて、
個性と共通点を兼ね備えた
お二人ならではの組み合わせが
見つかりました。
▽ 気持ちをかたちにする刻印を
そして、共通点をもうひとつ。
指輪の内側には、
Loveの文字を彫り込みました。
女性の指輪にはシンプルに、
男性の指輪には思いの丈を
余すところなく。
指輪選びに悩まれていたことが
嘘のようにお似合いの、
お二人にぴったりの指輪を
見つけることができました。
▽ 国境を超えて結ばれるご縁
お互いのルーツが
異文化に当たるお二人ですが、
結婚指輪を選ぶご様子からも
あるがままのお相手を慈しむ気持ちと
寄り添い合う心が感じられました。
お仕立てした結婚指輪が、
お二人のご結婚生活の
心のお守りとなれば嬉しいです。
新しい環境でも、
笑顔の素敵なお二人で。
再びお会いできる日を
楽しみにしています。