【指輪へのこだわり】ダイヤモンドのグレード・品質について

 

カットにこだわったダイヤモンド選び

ダイヤモンドについて

婚約の証として男性から女性へ贈るエンゲージリング。そのセンターで輝くダイヤモンドですが、私がダイヤモンドの選定・仕入れ基準で特に重要視しているのは、Cut(カット)のグレードです。

天然ダイヤモンドの結晶は、宝石が出来上がるまでにたくさんの時間と、偶然性が重なって生まれます。結晶ができるまでには、地球内部のとても高温高圧の環境で生成されるのですが、生成される条件がぴったり一緒でも、結晶が成長する過程で取り込まれる内部インクルージョンなどは個別に違うため、どのダイヤモンドも個性を持っていて、同じダイヤモンドは世界に二つと存在しません。

ダイヤモンドは通常4C、Carat(カラット)、Color(カラー)、clarity(クラリティ)、Cut(カット)、という評価で品質が決まり、4つの総合評価で価値が決定します。

ダイヤモンドのCut(カット)グレード以外の3つの評価は、ダイヤモンドの原石が持つ個性のようなものなので、人の手で等級を左右できるものではありません。しかし、Cutカットの評価は研磨職人の手仕事によって唯一グレードが決まります。

私自身、職人として手仕事にこだわりをもっていることもあり、ダイヤモンド選びでも、職人の手仕事への敬意を込めて、Cut(カット)にこだわって仕入れするようにしています。



Cut(カット)の評価とithの選択基準


ダイヤモンドの評価において、現在最もよく流通しているラウンドブリリアントカットにのみ、カットに対する評価がなされます。

職人の仕事が正確で、良い研磨が行われたカットグレードの高いダイヤモンドは、テーブル面から取り込んだ光を、計算された角度で上部に跳ね返すことで輝きが最大限に引き出されます。

また、カットグレードはプロポーション(形)、ポリッシュ(研磨状態)、シンメトリー(対称性)の3つの要素の総合でグレードが決まります。直径に対して全体の深さ、テーブルサイズなどを鑑定機関の特別な機械にセットして計測する要素と、目視によるポリッシュ、ガードルの厚み、キューレットサイズの要素を合わせてカットグレードを評価しています。

カットの等級は、最上級を「EXCELLENT(EX)」、以下「VERY GOOD (VG) 」「GOOD (G) 」「FAIR」「POOR」までの5段階でありますが、ithではエンゲージリングの中石については全てEXCELLENT以上を使っています。

ダイヤモンドが紡ぐロマン


特別な記念に贈られるエンゲージリングは、婚約期間中に身に着けるのはもちろんですが、年齢を重ねてからもフォーマルな場所や、大事な場面で使う特別なアイテムです。そして、いつもの自分から少し凛々しい自分へ、気持ちと佇まいを変化させてくれるのが、その中心で輝くダイヤモンドです。

また将来、自分自身のダイヤモンドを子に託し、新しいリングデザインへとリフォームして受け継いでいくのも、ロマンチックで素敵だと思います。たくさんの時間をかけて結晶が成長し、人の手で研磨されてようやく完成する、ダイヤモンドには特別な価値とロマンが込められていると、私は思っています。

ダイヤモンド選びのコツ


先ほどお伝えしたようにithでは通常、カットグレードを重視していますが、Color(カラー)、clarity(クラリティ)、Cut(カット)は、専門の鑑定士が10倍に拡大したルーペを使ったり、顕微鏡で観察して評価をつけるため、私たちのように日頃ジュエリーに慣れ親しんだ者でも、厳密に正しい判断をするのは困難です。

その点から一般のお客様にとってダイヤモンドを選ぶ時に一番わかりやすいのは、やはりCarat(カラット)や大きさではないかと思います。

そういう意味では、Color(カラー)、clarity(クラリティ)、Cut(カット)は私たちプロの選別にお任せいただき、Carat(カラット)については自分たちでじっくり吟味するという選び方もひとつのコツ、と言えるかもしれません。

今月の特選ダイヤモンド


ithでは、私自身がダイヤモンドの仕入れバイヤーたちと相談しながら、特別におすすめしたいダイヤモンドを、毎月・数量限定で「特選ダイヤモンド」としてご紹介しています。

今回は、やっぱり女性が憧れる、カラットの大きなものを厳選しました。ただし、大きさだけを重視するのではなく、全体のグレード評価は上質なままで0.3ct以上0.5ctまでの大粒で華やかなダイヤモンドを中心に選んでいます。

いろいろな大きさで指元にあてて、ご自身に似合う大きさ、グレードを選択していただくと、選んだダイヤモンドへの思い入れも強くなると思います。大きいと派手だし、見栄っ張りと思うかもしれませんが、大きなダイヤモンドの輝きには人を魅了する力を感じます。

私自身、派手で目立つ装いはあまり得意ではありませんが、ダイヤモンドがキラキラと輝いて、神秘的で照りのある強い光を放っているのを見ると、とても満たされた気持ちになって、いつまでもダイヤモンドを見ていたくなります。

長い期間をかけて出来た奇跡の結晶は、女性を幸せな気持ちにしてくれる魅力があるのだと思います。そんなダイヤモンドを観に、アトリエに足を運んでもらえるとうれしいです。

 

ダイヤモンドについて

 

つくり手 高橋亜結

 

 

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