2026.04.02 名古屋栄

雨と木が紡ぐ、お二人の結婚指輪

遠く離れた国と国を結ぶように、

静かに始まったお二人の物語。

 

異なる場所で過ごしていたお二人は、

言葉を交わす中で少しずつ距離を縮め、

やがて同じ時間を過ごすようになりました。

 

スペインでの時間を経て、

日本でも同じ時を重ねながら。

 

その積み重ねの先に、

結婚という未来が自然と見えてきたのだと思います。

自然に惹かれて出会ったふたつのデザイン

初めてのご来訪の日。

お二人が惹かれていたのは、

“自然”を感じられるデザインでした。

 

お互いの感覚を尊重し合いながらも、

それぞれの心に残ったのは、

深みのある木目模様があたたかい《フォレスタ》と、

雨のような繊細な彫りがきらめく《ピオージャ》。

 

 

「スペインはあまり雨が降らないから、

日本で雨の音を聞くと、落ち着くんです」

 

そう教えてくれた男性の言葉に、

女性も優しく頷きながら、

どこか愛おしそうに指輪を見つめていました。

木と雨が重なって生まれたかたち

初めはお揃いのデザインにしようかとお話されていましたが、

やはり男性は《フォレスタ》、女性は《ピオージャ》がお好み。

 

そこで見つけたのは、

木と雨という、自然の中で結びつく関係性。

 

木は雨を受けて育ち、

雨は木を潤し続けるもの。

 

切り離せない関係にあるふたつの存在は、

どこかお二人の姿と重なります。

 

その意味に触れたとき、

「この組み合わせがいいね」と、

お二人の中で自然と答えが重なりました。

 

さらに、《フォレスタ》の“横の彫り”と

ピオージャ》の“縦の彫り”が重なり合うことで、

お二人の人生が交差し、

寄り添いながら歩んでいく様子を

表しているようにも感じられます。

 

想いを重ねたさりげないこだわり

女性の指輪に“星の飾り彫り留め”であしらったダイヤは、

フォレスタ》の横の流れに合わせて、彫りを横長に。

 

 

そのかたちはどこか水平線に浮かぶ太陽のようにも見え、

晴れの国であるスペインでつながるお二人を象徴しているかのよう。

 

さらに内側には、

男性の指輪に日本語で「木」、

女性の指輪にスペイン語で「Lluvia(雨)」と刻印を。

 

 

それぞれが気に入ったモチーフを、

お互いの母国語で表した、さりげないこだわりです。

 

目に見えるデザインだけでなく、

言葉の中にも、お二人のつながりが感じられる

とても素敵なアレンジとなりました。

指輪とともに迎えたその日

お仕立てを経て迎えたご納品の日。

 

箱を開ける前から、少し緊張した面持ちのお二人。

そっと箱を開けた瞬間、

 

「…わあ」

 

思わずこぼれたその声と、

ほころぶ笑顔がとても印象的でした。

 

指に通した指輪を見つめながら、

嬉しそうに顔を見合わせるお二人。

 

言葉にしなくても、

その想いがしっかりと伝わってきました。

 

時間を重ねても、変わらない輝き

それから約1年半後、

クリーニングのために再びご来訪されたお二人。

 

ご入籍も済まされ、

新しい生活が始まっていました。

 

「彼が、この指輪すごく気に入っていて」

 

そう教えてくださった女性の言葉に、

男性は嬉しそうに微笑みます。

 

ご家族やご友人にも見せて、

「いいね」と言ってもらえたことを、

誇らしそうに話してくださいました。

 

クリーニングを終えた指輪を見て、

その輝きに表情を明るくするお二人。

 

そのきらめきは、これまでの時間を映すように、

これから先も続くつながりを感じさせてくれるものでした。

これからも続いていくお二人のかたち

もうすぐ、男性はひと足先にスペインへ。

女性は少し遅れて、同じ場所へ向かいます。

 

しばらくは離れて過ごす時間もあるけれど、

結婚指輪は、これまで同じ時間を過ごしてきた証として、

お二人に寄り添い続けてくれるはずです。

 

 

雨が木を育てるように。

その手元でそっと輝きながら、

お二人の絆をより深くしてくれますように。

 

またいつか、お会いできる日を楽しみにしています。

 

 

つくり手 黒坂

名古屋栄アトリエ

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雨と木が紡ぐ、お二人の結婚指輪