彫模様の結婚指輪に惹かれ、
アトリエの扉を開いてくださったお二人。
指輪のデザインはもちろん、
内側の刻印まで構想を練ってお越しいただきましたね。
たくさん溢れる指輪へのこだわりに
お二人の指輪へのあたたかい想いを感じた、
素敵なお打ち合わせの時間となりました。
二人と一匹、共同作業でつくりあげた刻印
人間の指紋と同じように、ワンちゃんの鼻紋も
生涯変わることのないたった一つの"しるし"です。
眠っている飼い犬くんの鼻で型を取り
その型に浮かぶ線をなぞって描いて作り上げた、
世界にひとつの鼻紋のイラスト。
そんな大切な鼻紋のイラストを、
お二人のイニシャルを元にしたイラストと共に
指輪の内側へとお入れいたしました。
あえて鼻紋は上下反転させて、
ハートが三つ並んだような可愛らしい印象に。
ご入籍日の刻印は職人が一つ一つ手打ちで入れる、
”手打ち刻印”にしたこともお二人のこだわりでしたね。
手打ちだからこその揺らぎや凹凸感は、
手仕事ならではの優しいぬくもりを感じます。
和彫の結婚指輪へのこだわり
お二人が惹かれた《アニス》は、
和彫の力強さと華やかな輝きを
存分に楽しめるデザインでしたね。
たくさんの彫模様の指輪を着けてみても、
やっぱり《アニス》が一番魅力的。
お二人はしっかりと彫模様を楽しめるよう、
指輪の幅はコレクションより太めの
3.2mm、3.0mmにてお仕立ていたしました。
そして、彫模様も楽しみつつ
結婚指輪らしい繊細さや上品さも大切でしたお二人。
どちらも叶えるために、
指輪のフチに"ミル打ち"をお入れしました。
力強く華やかな《アニス》に、
繊細で整った印象もプラスされます。
側面から見た時も、
ツヤっとして締まりのあるシンプルな印象に。
彫模様は奥が深く、
"洋式"と"和式"では違った魅力がございます。
女性はithにお越しいただく前から、
この違いについてお調べいただいていたほど
こだわりがございました。
"細く深く繊細な彫り"が魅力の洋彫りと比較すると、
"強弱のある力強い彫り"が和彫の魅力。
コントラストの美しい、キリッとした輝きが特徴です。
"毛彫りタガネ"と呼ばれる
先端が三角形に尖ったタガネでつくられる《アニス》。
実はこの毛彫りタガネは、
学生が美術の時間で使う彫刻刀と似ています。
木を彫り込むのと同じように、
丁寧に慎重に、金属の表面を彫り込んでいるのです。
《アニス》ならではの放射状に伸びる彫りの線。
強弱のついた鋭利な窪みの美しい、
まさに和彫の魅力が詰まったデザインですね。
ご納品のお時間
待ちに待ったご納品の日。
この可愛らしい鼻紋の持ち主である
柴犬のどんぐりくんともお写真にてご対面でき、
とてもほっこりしたお時間を
過ごさせていただきました。
お二人と一匹のこれからを、
指輪がキラキラと照らしてくれますように。
アトリエより末永いお幸せをお祈りしております。
つくり手 田中