皆さまの指輪作りのお手伝いをさせていただく私たちは店員やコーディネーターではなく「つくり手」と呼ばれています。
ithは職人の高橋が一人ではじめたブランドの為、創業当初の想いを引き継いでそう呼ばれています。
つくり手は皆さまのお手伝いをしていく中で結婚指輪に込められた思いやこだわりなどたくさんの指輪たちと出会ってきました。
今回は少し視点を変え、お客様の事例ではなく、アトリエで過ごしているつくり手たちが選んだ指輪についてのお話です。
毎日のように指輪に触れ合っているつくり手たちがどのような視点で選んだのか、大切にしたこと、気持ちの変化など、それぞれのケースをご紹介します。
思い出が蘇るツイストのデザイン
結婚指輪:《ローザ》 プラチナ
僕が選んだ指輪は一周かけてひねりを加えているツイスト形状のものです。
指輪を試着している時、普段物欲のない相手が「これがいい」と指差したデザインなんです。後にも先にも、相手がそこまで自己主張したことはないので、指輪を見るたび、その時のことを思い出します。
ゴールド×ゴールド 異なったデザインを両手に身につけて
婚約指輪:※《ボーラ》 イエローゴールド
結婚指輪:《ロート》 イエローゴールド
私は持っていたペアリングが細身のものだったので、ぺアリングよりも結婚指輪は存在感のある幅がいいなと思っていました。
また、婚約指輪は右手に身に着ける為に右手で計測しました。好きな形は重ね着けが難しい形だったので、右手に着用する前提で計測したんです。
私が入社した時から好きだった念願の《ボーラ》。いつ見ても、ぽこぽことした形がとても愛くるしく感じます。
※《ボーラ》は結婚指輪のコレクションのデザインです。
彼からの「似合ってるね」の一言がきっかけで作った婚約指輪
婚約指輪:《オーンダ》 プラチナ
結婚指輪:《ローザ》 イエローゴールド
大人ぽい印象のジュエリーが好きだったので、最初はかっこいい印象の婚約指輪を考えていました。彼から穏やかな柔らかいカーブの《オーンダ》を勧められた際は正直ちょっと意外でした。
それでも身につけると案外、自分の指に合っていたのと、海が好きな彼と「波」を意味する《オーンダ》が自分たちの婚約指輪としてぴったりかもしれないなと思いました。
結婚指輪はスタイリッシュなイエローゴールドで選んだ《ローザ》。色違いの重ね着けがお気に入りです。
大事なのは「同じ形」意見を合わせて考えたデザイン
結婚指輪:《アレグロ》 イエローゴールド
私は元々、この指輪が可愛いなと思うデザインがありました。ただ、彼とはこだわりが少し異なっていました。
バラバラのデザインを身に着ける選択肢もあったのですが、私たちに一番大事なポイントは「同じ形」を身につけることだと感じました。
私たちが選んだ二面性のある《アレグロ》は私と彼の好みを両立することができました。
左利きの私が選んだ鍛造の結婚指輪
結婚指輪:《レティコロ》 プラチナ
耐久性に優れた鍛造製法を彼が気に入っていたので、鍛造製法の指輪を作りました。
職人によって生み出される格子状の折り重なって輝く加工が気に入って《レティコロ》を選びました。
私は左利きなんですが、右利きの方に比べると、ものとの接触を感じる瞬間が多いんです。意図的に選んだ訳ではないんですが、少し頑丈さもある、鍛造技法で作れたことが今では安心します。
左利きだと右利きに比べると結婚指輪をより身近に感じられるので、左利きの方ならではの特別感だと私は思います。
まとめ
指輪を身につけているつくり手にインタビューして気づいたことは、日々、指輪と触れ合う中で、好きなデザインや要望は決まっていても、お相手と一緒に選ぶことで、考え方や気持ちに変化が現れるのだということ。
それぞれのつくり手が“自分なら”という気持ちではなく、“私たちなら”という気持ちでパートナーと大切に選んだ指輪です。
こちらのブログで見たデザインを身につけたつくり手がいたら声をかけてみてくださいね。