私が大宮アトリエに異動になる前、
銀座アトリエで初めてお会いしたお二人。
銀座の街とは違うとても柔らかな空気の中、
たくさんの指輪をご試着いただきました。
2回目のお打ち合わせの際は、
異動先の大宮アトリエまで足を運んでくださいました。
彫り模様ならではのマット感
王道の結婚指輪ではなく、
オリジナリティのある個性的なデザインが
お好みだった男性。
“結婚指輪といえば光沢”というイメージをお持ちだったため、
マット加工の他にはない特別感を気に入ってくださいました。
そんなお二人が選ばれたのは
コンビカラーと彫り模様が特徴のAla《アーラ》
羽がモチーフの彫り模様は
ベーシックなマットとは違い
光が当たると指輪の中央に筋が通るとても表情豊かな加工です。
お護りとしての役割を持つ羽、
お二人を見守ってくれますようにと願いが込められています。
何よりもお揃い感を大切に
もともとお好みの合うお二人でしたが、
彫り模様の加工が華やかすぎないか悩まれましたね。
皆さん悩まれる一つのポイントです。
しかし、今回女性が大切にしたのは、
“二人の結婚指輪”への想いでした。
普段のお洋服やお仕事柄、
ご婚約指輪の出番は少ないかもしれない。
それなら、婚約指輪との相性よりも
彼と“お揃い”であることを大切にしたい。
そんな想いから、お二人の指輪は色味や幅も同じ
素敵なひと組になりました。
ただ、もちろん婚約指輪も特別で大切。
中心は彫り模様にアレンジ。
とても素敵な想いだなと感動したことを覚えています。
内側には秘密の言葉を刻み、
より一層お二人らしくなった指輪。
どんなデザインも辿り着く過程は人それぞれです。
二つのアトリエで過ごした時間を忘れずに
指輪と共にたくさんの思い出を作ってくださいね。
つくり手 林