結婚指輪を詳しく解説!意味や歴史を知って、本当に欲しい指輪選びを

知っているようで知らない、結婚指輪について解説します

“結婚式はしなくても、結婚指輪は欲しい” コロナの影響もあり挙式やフォトウエディングなど結婚準備の在り方が多様化する中で、結婚指輪の購入をひとつの節目と捉えるカップルが増えているようです。

左手の薬指の指輪はパートナーがいるサインと捉えられるほど、暮らしに根付く結婚指輪。人生を共にするものだからこそ、“どんな指輪を選べば後悔しないだろう?”と悩んでしまいますよね。

そもそも、結婚指輪はなぜ着けるのでしょうか?本当に必要なものでしょうか?“結婚指輪の意味”を知ることで、結婚指輪を着ける本当の意義、そして、自分にあった結婚指輪を見つけることができると思います。

結婚指輪の歴史を紐解く

結婚したら着けるのが当然だと考える方も多いほど、結婚指輪を着ける文化は一般的に定着しています。ところで、男女やパートナー同士で指輪を交換する慣習はいつから始まったのかご存知ですか?まずは結婚指輪の歴史を紐解いていきましょう。


結婚指輪の起源

結婚指輪の起源には諸説ありますが、古代ギリシャ時代には存在し、古代ローマ時代9世紀頃、ローマ教皇ニコラウス一世が結婚の証として指輪を交換したと言われています。

そして13世紀のヨーロッパではすでに、結婚の際に男女でお互いに指輪を交換する慣習が根付いていたようです。


近代化とともに日本へ

日本に結婚指輪が伝わった明治時代の開国前後。すぐには定着せず、第二次世界大戦後に大きく西洋化した生活様式の中で、欧米風の結婚式が広まる頃から一般に広まり、昭和40年代には日本にも結婚指輪を着ける慣習が定着したようです。

結婚指輪が持つ意味とは?

古代ギリシャでは結婚指輪は契約の概念と結びついており、その証として捉えられていたようです。また当時の俗説として、心臓から左手薬指に通る導管(血管)が、愛の導管と考えられており、結婚指輪を左手薬指に着けることで愛のシンボルとしたと言われています。

現代における結婚指輪の意味

結婚指輪は古くから“愛のシンボル”とされたと述べた通り、現代においても結婚指輪は変わらず、“永遠の愛の誓いの証”として親しまれています。左手薬指に指輪を着けることで、パートナーの存在を示唆したり、“私は結婚しています”と周囲に知らせる印としての役割も果たします。


結婚指輪を交換することの意味

結婚指輪の交換は、歴史的にもキリスト教式の挙式の際に行われてきた慣わしです。最近では人前式や神社での神前式でも指輪交換が行われ、結婚指輪を交換することが結婚の儀式として重要視されていることが分かります。

 

かつては契約の証だった結婚指輪は、贈与物の役割を経て、互いに交換されるようになりました。これは結婚が公の行事から次第に個々人のプライベートなものへ変化したことをしめします。また、結婚指輪そのものを二人の結婚生活の象徴と捉える見方も、指輪交換の始まりとともに生まれました。現代でも、お互いに愛の誓いを込めて指輪を交換することで、結婚の実感が湧いたという新郎新婦は多いですよね。

 

結婚の証が“指輪”である理由

ところで、身体に身に着けるジュエリーや装身具はネックレス・ブレスレット・ピアス・イヤリングなどさまざまな種類があるのに、なぜ指輪が結婚を象徴するようになったのでしょう?その理由は形状に関係すると言われています。

切れ目のない“輪”であり、終わりのない“円”の形をした指輪は永続性を感じさせ、四季や月の満ち欠けといった幾度となく繰り返される自然界のサイクルもひとつの環という概念と通じます。また身体の中でも手というパーツも、ジェスチャーなどで心の内面や自己主張を表す部位であり、結婚の意志を表現するジュエリーを着けるのにぴったりですね。

 

今さら聞けない、結婚に関する指輪の呼び方のいろいろ

ところで皆さんは、結婚に関する指輪の呼び方とその示すところをご存知ですか?結婚指輪婚約指輪の違いがいまいち分からない方、マリッジリングという呼び方を初めて知る方もいるのではないでしょうか?

いろいろあって混乱しがちな、結婚に関係する指輪の名前を整理してみましょう。


マリッジリング / 結婚指輪とは

マリッジリングの“marriage / マリッジ”は、“結婚・婚姻・結婚生活・夫婦関係”を意味し、パートナーと二人で一緒に身に着けるペアリングを示します。

“マリッジ”という言葉の響きのおしゃれでかわいらしいイメージから、好んで使われることもありますが、実は海外では使われていない和製英語です。


結婚指輪の英訳は、アメリカならば“wedding band / ウェディングバンド”、ヨーロッパでは“wedding ring / ウェディングリング”とするのが一般的です。“wedding / ウェディング”は、“結婚式・婚礼・結婚式用の~”という意味するため、“wedding ceremony /挙式”や“wedding reception / 披露宴”、“wedding dress”そして“wedding cake”など、結婚式に関する言葉に使われています。

呼び方は違っても、マリッジリング・ウェディングバンド・ウェディングリングはどれも結婚指輪を意味します。ジュエリーショップでは結婚指輪と言えば確実に伝わるので、安心してくださいね。


エンゲージリング / 婚約指輪とは

エンゲージリングとは、いわゆる“婚約指輪”のことで、結婚を申し込むプロポーズの際に、男性から女性へ婚約の証として贈られることが一般的です。結婚指輪と比べて、より華やかにダイヤモンドなどがあしらわれたデザインが選ばれます。

実はエンゲージリングも和製英語で、英語の“engage / エンゲージ”は、“~に従事する・携わる”という意味の動詞です。

英訳としては“エンゲージメントリング”が正しい呼び方です。名詞の“engagement / エンゲージメント”になると“約束・契約”に加えて“婚約”という意味が加わります。日本ではあまり馴染みがありませんが、海外ブランドではエンゲージメントリングという表記が見受けられます。


ブライダルリングとは

“ブライダルリング”とは、婚約指輪(エンゲージリング)や結婚指輪(マリッジリング)など結婚に関わる指輪の総称です。“ブライダル / bridal”は、“花嫁の、新婦の、婚礼の”という意味で、名詞の“bride(花嫁)”が元になっていて、広く結婚や結婚式に関する物事をあらわすときに使われています。

“ブライダルリング=婚約指輪や結婚指輪のこと”と覚えておくと、ジュエリーショップや結婚情報誌などで見かけたとき混乱せずに済みますね。

 

結婚指輪婚約指輪を着ける指は決まっているの?

結婚指輪は必ず左手の薬指に着けるものだと思っている人も多いかもしれませんが、実は着ける指に明確な決まりはありません。それではなぜ、左手の薬指に着けることが一般化したのでしょうか?


結婚指輪を左手の薬指に着ける理由

先ほど、古代ギリシャで左手薬指と心臓は1本の血管でつながっていると考えられている点を挙げました。また、心は心臓に宿ると考えられており、心に近い左手薬指に愛する人との絆の深まりを願う結婚指輪を着けるひとつの理由かもしれません。

さらに、薬や口紅を塗る“紅差し指”とも呼ばれ、薬指には魔力があり傷や病気を治す力があると考えられていたと言われています。強いパワーを持つ薬指に愛の証である結婚指輪をお互いに着けることで、永遠の愛を誓ったというエピソードも残っているようです。


また、日常生活において動きの柔らかな薬指は、指輪を着けていて邪魔にならないという現実的な理由もあります。右利きの方が多いため、左手の方が傷つけたり、落としたりする危険性が少ないという理由も挙げられます。

左手薬指に結婚指輪を着ける地域や国は世界中のたくさんありますが、ドイツやオーストリアをはじめ、右手の薬指に指輪を着けたり、婚約・結婚のタイミングで指輪を着け替える国もあります。文化や宗教によって変わることからも、結婚指輪婚約指輪を着ける指に明確な決まりがないことが伺えます。

着ける位置によって変わる、指輪の意味とは?

最近では、左右どちらの手のどの指に指輪を着けるかによって、効果や意味が変わることが話題になっていることをご存知でしょうか?おまじない要素も強いですが、着ける楽しみが広がる一例としてご紹介します。


右手:“集中力を高める”など精神的な意味を持つ

右手親指(サムリング):リーダーシップを発揮・信念を貫く

右手人さし指(インデックスリング):集中力や行動力を高める

右手中指(ミドルフィンガーリング):邪気を払う(魔除けの意味)・インスピレーションが高まる

右手薬指(アニバーサリーリング):心が安定する・恋愛が成就する

右手小指(ピンキーリング):魅力がアップする・自分らしさを発揮できる


左手:“チャンスをつかむ”などの現実的な意味を持つ

左手親指(サムリング):信念を貫く・思いを実現させることができる

左手人さし指(インデックスリング):積極性が高まる・精神的な安定を得る

左手中指(ミドルフィンガーリング):協調性が高まる・人間関係が良くなる

左手薬指(アニバーサリーリング):愛と絆が深まる・願いが実現する

左手小指(ピンキーリング):恋のチャンスを引き寄せる

結婚指輪の選び方について

生涯愛用していく結婚指輪だけど、選ぶのは初めてのこと。毎日着けるものなのか、素材やデザインはどう決めたらいいのかなどここからは、結婚指輪を選ぶ際に気になるポイントをまとめてみます。

ずっと着け続けるべき?歴史にまつわるエピソード

結婚指輪は結婚してから日常的に身に着けることが一般的であり、宝飾品で身を飾ることを慎む催事・ビジネスシーンにおいても、結婚指輪の着用は他のジュエリーとは分けて容認されるケースが多くあります。日常で結婚指輪を着ける習慣は中世から続いており、当時はふたりの絆を表す結婚のシンボルとして、外してはならないとされていたそうです。とは言え、指輪着用NGのお仕事もありますし、必ず着け続けなければいけない決まりはありません。

 

また、中世ドイツには指輪を二人の愛になぞらえる考え方がありました。女性が結婚指輪を外すと夫への愛が冷め家庭不和になると言われ、結婚指輪が自然と壊れてしまった場合は相手が浮気をした印とされたという言い伝えも残っています。結婚指輪にまつわる昔からの物語に思いを馳せると、より特別感が味わえそうですね。


日常的に着けるときの注意点

結婚指輪を日常的に着けることで結婚し実感し、モチベーションを感じる方も少なくないようです。また、結婚指輪を着けることで社会的信頼を得たメリットを感じる方もいらっしゃいます。しかし、指輪をずっと着けていると手の汗や皮脂が付着し、それらがさらに汚れを呼ぶことで、指輪の輝きが鈍る原因になります。そのときは指輪を柔らかな布で優しく拭いましょう。指輪のケアの際には、歪みや宝石のゆるみがないかも合わせてチェックしてみてください。

 

また、購入したジュエリーショップで指輪を磨いてくれるサービスをしてくれる場合も。購入時に確認しておくことをおすすめします。

指輪の素材選びついて

結婚指輪の素材には、貴金属であるプラチナやゴールドが多く選ばれています。変色・変形・変質しづらいことに加え、金属素材としての価値が高いことも生涯身に着ける指輪として適しています。特にプラチナは純白のイメージに近く、ダイヤモンドの透明な輝きに干渉しないことからも日本ではブライダルリングに重用されてきました。そして近年では、ファッションの影響もありゴールドが人気の高まりを見せています。

素材としての質はもちろん、色味はデザインを大きく左右する要素です。世界にはゴールドが主流の国もある通り、素材選びも決まりがあるものではありません。ずっと愛用することを前提に、お好みに応じてお選びください。


デザインについて

結婚指輪デザインは、毎日の着用を考えシンプルなものを選ぶ方も多く、ダイヤモンドなど華やかな宝石は婚約指輪にあしらい、結婚指輪は普段から身に着けやすくて飽きないものを選ぶことで、使い分けを楽しまれるようです。

また、イニシャルや記念日刻印が行えるショップもたくさんあります。さらに、指輪のデザイン自体も自分たちだけの特別なものを望まれる場合は、オーダーメイドで指輪を作り上げる選択肢もあります。いつも視界に入るものなので、着けることで元気や幸せをもらえる結婚指輪を見つけてみてください。

 

知れば知るほど、愛着の湧く結婚指輪

理由はよく分からないけれど着けている人が多いので、結婚するなら指輪を買うものだと無意識に思っていた方もいらっしゃるかもしれません。結婚指輪の歴史や込められた意味を詳しく知ることで、より明確に結婚指輪婚約指輪を選ぶことができます。

お二人の永遠の愛の証として、常に身近にある結婚指輪。だからこそ、納得し大切にできるものを見つけられますように。

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