2024.02.08 #91

お揃いの飾り彫りが嬉しい、
ディティールまでこだわった
お二人ならではの結婚指輪

POINT

  • ・お揃いにこだわらない指輪選び
  • ・それぞれの好みに合わせたアレンジ
  • ・一部にお揃いを込めて

 

婚約指輪制作をithへ任せてくださったお二人が、後日改めて結婚指輪のご相談へお越しくださいました。

”結婚指輪もithで” と考えてくださっていたお二人は、ithの指輪のデザインをInstagramブログでたくさんご覧になったと話してくださいましたね。

 

お揃いにこだわらない指輪選び

結婚指輪は見た目のお揃いにはこだわらず、お互い気に入るものを着けたいと考えるお二人は、別々のデザインでそれぞれが”こんな感じがいいな”と思うイメージを持って相談に来られました。

 

ithのInstagramブログの中で男性は《カンパーナ》、女性は《アレグロ》と、それぞれ違うデザインを気に入ったそう。

さらに指輪に対してお二人はそれぞれ異なるご要望をお持ちでしたので、お一人ずつ順番にご要望をお聞きしながらデザインを固めていきました。

 

女性は《アレグロ》をベースに

まずは女性のデザインのご相談からスタートしました。ご要望は、この3つを叶えることでしたね。

 

[女性のご要望]
《アレグロ》の形をベースにしたい
・指が綺麗に見えるデザイン
・一部をキラキラさせたい

 

結婚指輪:《アレグロ》

《アレグロ》はストレート形状に、斜めの切り返しが指輪の一周に渡って入ったデザインです。

 

 

シャープなエッジと斜めのラインが指をすっきりと見せてくれます。

 

実際に指に着けてみて、シャープな印象と斜めにラインが入っているところが、改めて《アレグロ》を気に入ったポイントでしたね。

 

そして ”指を綺麗に見せたい” という女性のご要望に沿って、指がすっきり見えるよう斜めのラインを際立たせる方法を考えました。

 

 

マットと光沢。切り返しのラインを隔てて質感を変えることで、メリハリをつけました。

 

マット加工にはシンプルな “ヘアライン加工” を。もう一方の光沢面で、ご要望に挙がっていた ”キラキラ” の要素を取り入れています。

 

”キラキラ” といえばダイヤモンドなどの宝石が思いつきますが、女性のお気に入りは《槌目 春》の模様のキラキラ感でしたね。

 

 

《槌目 春》は金槌で叩いて模様を施します。ランダムな多面が光を乱反射させ、指の動きに合わせてキラキラと眩く輝きます。

男性は《カンパーナ》をベースに

女性のデザインが形になってきた頃、お次は男性のデザインのご相談へ。

男性もベースにしたい形は決まっており、《カンパーナ》をご希望でした。

 

結婚指輪:《カンパーナ》

古代ローマの印台リングをモチーフにつくられた、正面の平らな面(印台)が特徴のデザインです。

 

 

少し変わった形だけでなく、小さな金槌を使った細かな多面が特徴の《槌目 秋》の加工もお気に入りポイントでしたね。男性からも3つのご要望をいただきました。

 

[男性のご要望]
・シルバー系の色味にしたい
・印台部分を狭くしたい
・印台部分に星の飾り彫りを入れたい

 

まず、お色味はシルバー系がご希望ということで、プラチナとホワイトゴールドをご紹介しました。

プラチナは、「白銀」とも呼ばれる、白い輝きが特徴の金属です。対してホワイトゴールドは、ゴールドがベースの、ほんのりぬくもりある色合いが特徴の金属。

 

 

少しカジュアルな雰囲気もある《カンパーナ》なので、結婚指輪らしさを感じられるプラチナを選ばれました。

 

次に検討したのは、印台部分のアレンジです。

星の飾り彫りを入れたい男性は、”その部分だけ印台になっていればいいかな” とおっしゃったので、少し幅を狭くするだけでいいのか、正方形くらいにするか…など、イラストを描きながら一緒に考えました。

 

イラストで具体的にイメージしてみると、印台部分は狭すぎず、少し横長なくらいが《カンパーナ》らしい重厚感が出ることがわかり、ご希望の印台部分の幅が決まりましたね。

 

そしてもう一つのこだわりが、星の飾り彫り。

ithのInstagramで見かけた星の飾り彫りのワンポイントがとても綺麗で、ご自身の指輪に入れたいと思ってくださったそうです。

ダイヤモンドの煌めきも気に入られたため、”星の飾り彫り留め” で小さなダイヤモンドを加えることとなりました。

共通点を持たせるデザインアレンジ

それぞれの指輪のデザインが決まっていく中、お二人の中でさらにイメージが膨らみ、二人の指輪にお揃い感を込めたいとごいうお気持ちが強まっていきました。

 

そこで、男性が選ばれた星の飾り彫りで留めるダイヤモンドを女性の指輪にも取り入れることに。

 

星をイメージして、通常は8方向に伸びるラインを、縦・横・斜め方向の彫りの長さに強弱をつけて彫る星の飾り彫りですが、お二人は彫り模様の存在感を強調するため、全て同じ長さへと変更しました。

 

 

ディティールにこだわることで、くっきりとした輝きが目を惹く、オリジナリティの感じられる飾り彫りへと大きく変化しました。

 

さらに、それぞれの指輪の表面加工には、同じく ”槌目” が入っています。風合いは違う2種類の槌目ですが、実は同じ手法で作られる加工であることも、お揃い感を感じられると喜んでくださっていましたね。

 

2つ並んだ指輪の一体感

お揃いの形にはこだわらず、それぞれの好みを尊重しながらも、お揃いの部分が込められた結婚指輪。

幅も形も違うけれど、お二人のを並べたときにかえってお揃いの星の飾り彫りが際立つ、一体感のあるペアとなりました。

 

 

それぞれのご要望を形にできるオーダーメイドならではの指輪作りで、お二人だけの組み合わせが生まれましたね。


指輪に輝く大きな星が、お二人の結婚生活を照らす一番星となりますように。

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