2022.05.20 #75

一緒に選んで辿りついた
結婚の実感を持たせてくれる
オーダーメイドの結婚指輪

POINT

  • お揃いじゃなくていいからオーダーメイドを
  • 二人で試着することで見つかる本当の好み
  • 結婚した実感が湧いた指輪の完成

頼もしくお話をリードしてくださる男性と、じっくり考えながら指輪を選ぶ女性。お二人はすでに婚約指輪をお持ちで、結婚指輪をお探しでした。

 

 

心斎橋アトリエを訪れたのは、オーダーメイドに興味が湧いたことがきっかけでしたね。

“お揃いじゃなくていい” 二人の指輪探し

“具体的なイメージはないけれど、なんとなく考えていることはあります”

ご相談が始まると男性はそう仰り、さらに “全く同じデザインの指輪が欲しいわけではない”  とも話されました。

 

 

詳しく理由を伺うと、自分たちはそれぞれ好みが違うだろうから、全く同じデザインにしなくていいと考え、それならばオーダーメイドもいいんじゃないかと思い至ったことを教えてくださいました。

むしろ同じじゃない方がよくて、デザインは違うけれど、どこかに同じ要素があればいい。そんなイメージで指輪探しが始まりました。

オーダーメイドでイメージをかたちに

試着するうちに金属素材に話が及んだときに、男性の熱量がぐっと高まる瞬間がありました。調べるうちにシャンパンゴールドが気になっていた男性は、鍛造リングであればシャンパンゴールドが選べると知りとても嬉しそうでしたね。

 

 

さらに、ゴールドとプラチナの2種類の金属で仕上げる、コンビカラーにも惹かれていました。

女性はというと、普段から愛用しているイエローゴールドがご希望でしたね。婚約指輪はプラチナなので、尚のこと普段親しんでいるゴールド系を選びたいご様子でした。

実際に試着してみると、お二人ともデザインのお好みは個性のあるクラフト寄り。

 

男性はコンビカラーの《コローレ》・樹皮のような彫り模様の《フォレスタ》・マットで細身な《デザート》。女性のお気に入りはつややかな凹凸の《槌目 春》・シンプルなコンビカラー《マルテロ》・そして男性とお揃いの《デザート》です。

 

 

デザインの好みは違うだろうと予想されていましたが、お二人とも候補に《デザート》が挙がりました。

さらにオーソドックスな結婚指輪らしいデザインも試着したものの、お二人揃ってあまり興味が湧きません。意外とお好みが近いことが、試着を通じて徐々に伝わってきました。

デザインの取捨選択

さらに試着が進み、男性が注目するシャンパンゴールドが選べる鍛造製法のデザインへ。ここでお気に入りのデザインを見つけたのは女性でしたね。

 

 

《ペザンテ》に輝く星の飾り彫りを見て、ご自身の指輪に取り入れたいと笑顔を見せてくださり、先ほど気に入った指輪と組み合わせて仕上げたいと、イメージが具体的に定まって行きました。

悩まれたのはむしろ男性でした。鍛造製法のデザインはコンビカラーでの制作ができず、シャンパンゴールドを選ぶか、コンビカラーやお気に入りのデザインを選ぶか決断することに。

“単色だと色のイメージが指輪に大きく影響するけれど、コンビカラーにすると差し色という感覚になります”

迷われている男性へ、私からもアドバイスをさせていただきました。シャンパンゴールドは発色が柔らかなため、プラチナと合わせたときにコントラストが弱まる側面も。もしコンビネーションを選ばれるなら、イエローゴールドやピンクゴールドでもバランスが取れるのではないかとお話しました。

この時点で気持ちはまだ揺れているご様子でしたが、まずはデザイン重視で選んでいこうと仕切り直すことに。

試着して変化した、二人の理想のデザイン

改めてデザインに注目すると、お二人揃って候補に挙げられた《デザート》が話題になりましたね。

当初は別々のデザインを考えていたお二人でしたが、一緒に指輪を選ぶうちに、“できるだけ同じかたちがいいね” とお気持ちに変化が生まれていました。こうして、お揃いの《デザート》での結婚指輪制作が決まりました。

 

 

女性の指輪は、イエローゴールドに星の飾りのワンポイントを。そして表面の仕上げはつややかな鏡面加工を選ばれ、すんなり決定しました。

 

 

男性の指輪はコンビカラーが際立つよう、メリハリを効かせるアレンジをご相談。

プラチナとゴールドを半周ずつ配色することもできましたが、2色づかいが分かりやすいよう、リングトップをマットなイエローゴールドにして、全体は光沢のプラチナにするアレンジをご提案しました。

プラチナとゴールド、光沢とマット。色と質感のコントラストを持たせたデザインを男性も気に入ってくださいました。

 

もうひとつのお揃い、星であしらうブルーダイヤモンド

ちょっと変わったものもお好きという女性は、カラーストーンにも興味津々。青がお好きとのことで、星の飾り彫りであしらう宝石に、ブルーダイヤモンドを選ばれました。

 

 

指輪を着けると見えませんが、男性の指輪のリングトップの内側にも、お揃いでブルーダイヤモンドを星の飾り彫りでお留めしています。

他の人には見えないからこそ、じわりと特別感が漂うお仕立てです。

結婚指輪を手にして湧いた実感

完成した指輪を着けていただくと、お二人の個性とお揃い感が絶妙な仕上がりでした。こだわりのコンビカラーと星の飾り彫りが、素敵なアクセントになりましたね。

 

 

“ふとしたときに手元を見ると、にやけてしまいますね…!”

後日いただいたメッセージからも、じんわりと喜びを噛み締めてくださるご様子が伝わりました。

 

 

お二人はご入籍後もコロナの影響で結婚式の目処が立たず、結婚の実感が湧かなかったそう。完成した結婚指輪を着けることで、夫婦になった実感を持つことができたと喜んでくださり、つくり手の私も結婚指輪のかけがえのなさを改めて実感しました。

嬉しさや、ワクワクする気持ちを、いつまでもお二人に味わわせてくれる指輪となれば嬉しいです。

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