「結婚指輪はお揃いにしたい。」
初めてお話をお伺いした時のお二人は、
そうおっしゃっていましたね。
男性が選んだのは、《トレモロ》。
少しエッジのきいた形がお好み。
表面の仕上げは“鏡面仕上げ”。
結婚指輪らしいその輝きに惹かれていました。
女性が選んだのは、《アンダンテ》。
優しく、丸みのある形がお好み。
表面の仕上げは“ネーヴェ”。
ランダムな輝きで、
様々な表情を楽しむことができるところも、
お気に入りのポイントでしたね。
「地金の色味を一緒にしようか。」
「それとも、表面の仕上げを揃えようか。」
お揃いをご希望されていたお二人と、
より一層近しい雰囲気にならないか、
三人で話し合いました。
「でも、そのままが一番好きだし
一番似合っているよ。」
「無理にお揃いの形にするよりも、
こうして一緒に選んだ思い出が大切だよね。」
それが、お二人がたどり着いた答えです。
指輪をご試着しお互いに見せ合って、
晴れやかな表情をされていましたね。
内側の刻印には、
お二人にとって特別なお日にちを。
職人の温かみを感じる、
手打ちの刻印でお入れしました。
刻印の向かい側には、
お互いの誕生石を交換して留めることに。
偶然ではありますが、
お二人の指輪の色味を交換したように見えて、
写真を撮りながら温かな気持ちになりました。
たくさん悩み、たどり着いた結婚指輪。
ご納品の時には、
やっぱりお二人それぞれの指輪が、
よくお似合いでした。
これからも末永くお幸せに。
つくり手 中島
Female:結婚指輪《アンダンテ》/K18PG(ピンクゴールド)